機械・電気電子工学科のカリキュラム
平成26年度以降入学生
1.カリキュラムの特徴
(1) 技術者として共通の素養並びに基礎能力の育成を行ないます.
- 大学教育に対する導入となるセミナーにより,コミュニケーション,討論,資料調査,レポート作成などの基礎を学びます.また,教養育成科目を通して人文・社会・自然科学に対する幅広い視野を養います.
- 基礎および専門基礎科目を通して,情報技術,数学,物理の基礎を修得します.基礎科目における情報技術の内容は,専門科目における計算機言語,ネットワークなどの科目と系統的に繋がるように配慮されています.
- 英語によるコミュニケーション能力や技術英語の修得に配慮したカリキュラムとなっています.
- 機械・電気電子工学科における核心科目として,制御工学,力学,回路理論,電磁気学などを設定し,小人数教育を通してそれらの実力を養います.
(2) 基礎的専門工学能力を育成します.
- 3年次にコース配属を行ない,基礎科目-核心科目-基礎的専門科目と系統性を持たせたカリキュ
ラムに従って,基礎的専門工学分野を学びます.
- 基礎実験および機械・電気電子工学実験Ⅰ,Ⅱ,Ⅲと系統的に実験項目を配置し,特に実験Ⅲ
においては,少数の実験項目を深く追求する方法により,課題解決能力,協調性,レポート作成・添削,発
表など実践的な教育(OJT)を行ないます.
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2.カリキュラムの構成
- 基礎教育科目: 教養教育のうち,教養・専門両教育の基礎部門として位置づけられます.外国語,健康・スポーツ,情報の3区分があります.
- 教養育成科目: 広い視野,科学的視点,総合的な判断力及び人間性の涵養を目的とします.「主題別科目」,「展開科目」,「総合科目」から構成されます.
- 専門基礎教育科目: 本学科の専門教育への導入の役割を果たす科目であり,本学科専門分野の「入門的」科目,数学,物理,化学,コンピュータ関係の科目に加え,「基礎実験」と「技術と社会」があります.
- 専門教育科目:本学科の場合,2年次から4年次まで,次第に基礎的な科目から専門的な科目に移行し,最後に卒業研究を行う流れになっています.
本学科における教育では,機械系,電気系,電子系の三分野にわたる幅広い基礎的専門性を修得した上で,さらに一分野についてより高い応用
的専門性も修得した技術者や研究者を養成することを主眼としているため,専門教育科目はAコース(制御,力学,機械計測),Bコース(エネルギー,情報通信,電子計測),Cコース(電子デバイス・材料・物性)のコース制となっています.2年生の専門教育科目では主として学科の基礎的な専
門科目として10科目のコア科目を学習します.
3年次からは1つのコースを選択して1分野について専門性を深めていきます.
これらの3コースは,基礎的専門工学教育の系統性を配慮して,本学科を構成する4講座とは独立に設定されています.
年次を追って,各分野の科目の構成がどのように変化するかを下図に示します.
分野 | 1年前期 | 1年後期 | 2年前期 | 2年後期 | 3年前期 | 3年後期 | 4年前期 | 4年後期 |
基礎科目 | | |
教養育成 | | |
専門基礎 | | | |
専門コア | | |
専門コース | | | | |
卒業研究 | | | | | | | |
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3.科目一覧
- 基礎科目
外国語,情報科学,健康・スポーツ/文化・芸術
- 教養育成科目
入門科目,発展科目,社会人力養成科目
- 専門基礎科目
システムと制御 | 電気電子工学概論 | コンピューターセミナー | 技術と社会 |
基礎実験 | 基礎微分積分学 IB | 基礎微分積分学 II |
基礎線形代数学 IA | 基礎線形代数学 IB | 基礎線形代数学 II |
基礎物理学 I | 基礎物理学 II | 基礎化学A |
- 専門コア科目
制御数学 | 制御工学 I | 機械力学 I |
計測工学基礎 | 回路理論 I | 回路理諭 II |
電磁気学 I | 電磁気学 II | 量子論入門 |
- 専門コース科目
Aコース(制御,力学,機械計測)
Bコース(エネルギー,情報通信,電子計測)
Cコース(電子デバイス・材料・物性)
Aコ|ス |
制御工学 II | システム工学 | シミュレーション工学 | 機械力学 II |
材料力学 I | 材料力学 II | 機械計測 |
図学 | 機械設計製図 | 機械CAD |
コンピューター計測 | 信号理論 | 電子回路 | センサー工学 |
Bコ|ス |
コンピューター計測 | 電磁気計測 | 電磁波工学 | 信号理論 |
電子回路 | 電子演算工学 | 通信工学 | 情報信号網工学 |
電気エネルギー変換機器 | パワーエレクトロニクス | 電子回路設計 |
シミュレーション工学 | 半導体デバイスI | センサー工学 |
Cコ|ス |
固体物性 I | 固体物性 II | 半導体デバイス I | 半導体デバイス II |
光エレクトロニクス | 電子回路設計 | 集積回路設計 | センサー工学 |
図学 | 電磁気計測 | 電磁波工学 | 電子回路 |
パワーエレクトロニクス | 電子演算工学 |
学科共通 |
工業力学 I | 工業力学 II | 計算機言語 | コンピュータネットワーク基礎 |
工科系の複素関数論 | 工科系の微分方程式 | 確率・統計 |
工業熱力学 | 流体力学 | 企業実践プロジェクト |
電気エネルギー伝送工学 | 機械・電気電子工学実験 IA・IB |
機械・電気電子工学実験 IIA・IIB | 機械・電気電子工学実験 IIIA・IIIB |
外書輪読 | 卒業研究 |
- 資格取得用科目
高電圧工学 | 電気通信法規 | 無線法規 | 電力システム工学 |
電気エネルギー発生工学 | 電気通信システム |
機械・電気電子工学実験IV | 電気法規・施設管理 |
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4.取得可能資格
所定の単位を取得することにより,(a) 教育職員免許状,(b) 学芸員,(c) 無線従事者,(d) 電気通信主任
技術者試験の一部免除,および(e) 電気主任技術者(卒業後の実務経験が必要)の資格を得ることができます.
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